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たくましさ身に付けた心の軌跡 「なおみ節」で振り返る大坂の2年間

テニスの全米オープン女子シングルスで2年ぶりの決勝進出を決め、笑顔を見せる大坂なおみ。プレー中は冷静でオンとオフを切り替える=ニューヨークで2020年9月10日、AP共同

 テニスの全米オープンで2年ぶり2回目の優勝に王手をかけた大坂なおみ(22)=日清食品=は、コート内外で自由奔放なスタイルを貫き、多くの人の心をつかんできた。2年前の全米で日本選手初となる4大大会でのシングルス制覇を達成。翌年の全豪オープンも優勝して世界ランキング1位になったが、その後は追われる立場の重圧に苦しんだ。挫折を乗り越え、たくましさを増した成長の軌跡を、独特な表現の「なおみ節」で振り返った。【浅妻博之】

 「2年間の浮き沈みを通して多くのことを学んだ。メンタル的に強くなった」。大坂は10日の全米準決勝後のオンラインでの記者会見で、淡々とした口調で言い切った。その表情は自信と充実感に満ちていた。

 大坂が一躍脚光を浴びたのは、2018年の全米オープンだった。決勝の相手は、子供の頃から憧れていた、4大大会通算23勝のセリーナ・ウィリアムズ(米国)。準決勝を突破した後のインタビューでコメントを求められると、S・ウィリアムズに対して「アイ・ラブ・ユー」と照れくさそうにメッセージを送った。優勝を懸けて戦う相手に対する屈託のないラブコールで観客の笑いを誘った。

 決勝ではそんな憧れの選手を破って頂点に立った。会場での優勝インタビューで口にしたのは、喜びではなく、観客への思いやりの言葉だった。

 「みんなが彼女を応援しているのは分かっています。こんな終わり方でごめんなさい」

 新女王による予想外のメッセージ。会場は笑いとともに温かい雰囲気に包まれ、観客の心をグッとつかんだ。

 翌年1月の全豪オープンも制し、4大大会2連勝の偉業を果たすと、日本選手で初めて世界ランキング1位となった。

 しかし、「1位の重圧」は想像以上で、その後は長く、暗いトンネルに迷い込んでしまった。「思い通りにいかなくても受け入れること。私には難しいけど、とても大切」と言い聞かせたもののテニスを楽しめず、勝利を手にする難しさを改め…

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浅妻博之

毎日新聞東京本社運動部。1982年、新潟市生まれ。スポーツ紙で校閲業務をして、2007年入社。山形支局、東京運動部、大阪運動部を経て、18年10月から東京運動部でテニス、バスケット、カヌーなどを担当。リオデジャネイロ五輪も現地取材して、テニス取材も全豪、全仏、ウィンブルドン、全米の4大大会を制覇した。高麗人参エキスを毎朝飲んで、健康維持を目指す。

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