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大坂なおみ(テニス)|東京オリンピック

「うつ」告白からの復帰戦。精神的な不安は完全に癒えるはずもないが、母国日本での五輪に参加したい思いがある

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大坂なおみ 抗議のマスクに記された7人の黒人犠牲者はどんな人だったのか

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タミル・ライスさんの名前が入ったマスクを着けて全米オープン決勝に臨む大坂なおみ=ニューヨークで2020年9月12日、AP
タミル・ライスさんの名前が入ったマスクを着けて全米オープン決勝に臨む大坂なおみ=ニューヨークで2020年9月12日、AP

 テニスの全米オープンで人種差別に抗議の意思を示すため、大坂なおみ選手(22)=日清食品=が試合ごとに違う黒人犠牲者の名前が入ったマスクを着けてセンターコートに登場し、優勝を果たした。1回戦から決勝までに7枚。最後の一枚は、2014年におもちゃの銃で遊んでいて警察官に射殺された当時12歳のタミル・ライスさんだった。

 米メディアによると、米国では警察官に殺害された黒人は人口当たりで白人の2・46倍。大坂選手は「悲しいのは、7枚のマスクでは(黒人差別で)亡くなった人の数には足りないということ」と話していた。だが、マスクを着けて勝ち上がれば「もっと関心を広められる」との思いを原動力に頂点に立った。

 米国ではテニス界を中心に大坂選手の行動に賛同の声が集まった。全米オープンの前哨戦では、期間中にウィスコンシン州で黒人男性のジェイコブ・ブレークさん(29)が警察官に銃撃される事件が起き、大坂選手は準決勝の棄権を表明。主催者はその意思を尊重して大会日程を変更した。

 米テニスマガジン(電子版)は、大坂選手を「パワフルなアスリートで、思いを内に秘めたアクティビスト」と評価。7枚すべてのマスクを見せることが大坂選手にとって大きなモチベーションとなり、全米オープンでの「さらなる目標を与えることになった」と伝えた。

 米国で今も続く「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命は大事だ、BLM)」運動では、参加者は犠牲者の名前を叫ぶ。警察官の暴力や人種差別によって亡くなったのは、名もなき人ではなく、それぞれに人生があったと訴えるためだ。大坂選手がマスクに刻んだ7人はどんな人で、どんな状況で亡くなったのか。紹介する。【ニューヨーク隅俊之】

<1回戦・8月31日>

 ブレオナ・テーラーさん(当時…

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