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恋ふらむ鳥は

/101 澤田瞳子 画 村田涼平

 大王(おおきみ)とて、結局は人。国を治める責務を単身担うのは、重責に過ぎる。それゆえ大王に仕える者たちはただの取り巻きではなく、その務めを分かち合う道具であらねばならない。

 現在、板蓋(いたぶきの)宮(みや)に出入りする大臣・大夫には、それぞれ冠位・官職が与えられているが、その序列は旧来の豪族の立場に依(よ)るところが大きい。だが官吏が大王の手足として働くためには、本当は出自なぞ二の次であるべきではないか。そう、中臣(なかとみ)家の家督を放り出し、身一つで葛城(かつらぎ)に仕えた、目の前の鎌足(かまたり)のように。

「鎌足どの。一つお聞きしてよろしいですか」

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