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J1通算150得点 円熟の浦和・興梠慎三が示す「突出した数字」

【浦和-神戸】けがから復帰した神戸戦の後半にシュートを放つ浦和の興梠慎三(手前)=埼玉スタジアムで2020年8月23日、宮間俊樹撮影

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 サッカー・J1リーグ戦で史上6人目の通算150得点を達成した浦和のFW興梠慎三(34)。歴代トップ10の選手では唯一、得点王の経験がないが、円熟期を迎えたストライカーの特長を示す、突出した数字がある。

 埼玉スタジアムでの9日の鳥栖戦。後半3分、MF関根貴大のミドルシュートをGKがはじいたところを詰め、右足で同点ゴールを決めた。これがこの試合で唯一のシュート。今季は出場12試合でシュート6本ながら3得点(13日現在)。決定率の高さが際立つ。

4本で1点?

 J1歴代最多185点の大久保嘉人(J2東京ヴ)は1108本のシュートを放ち、約6・0本で1点のペースだ。歴代2位の佐藤寿人(J2千葉)は約4・5本で1点。鹿島などでプレーしたマルキーニョスや川崎でゴールを量産したジュニーニョは1点当たり7本を超える。一方の興梠は総シュート数が612本で、約4・1本で1点ペースと、上位10人で最も少ない。

 ゴールについて「みんなのおかげ。自分で突破して決めるのではなく、チームメートがつないでくれたボールを決めるタイプだから」と話したことがあるが、まさにその通り。175センチ、72キロと体格は一般的。味方と連携し、スピードや相手との駆け引きで一瞬の隙(すき)を突き、最後の仕上げとして得点してきた。

【浦和-鳥栖】後半、ゴールを決め喜ぶ浦和・興梠(中央)=埼玉スタジアムで

 今季は2月の開幕節と、新型コロナウイルスによる中断を挟んだ再開2戦目の7月8日に得点した。しかし、同26日の横浜FC戦で腰を打撲して戦線離脱。歩くだけでも痛かったという中で「100%(の状態)で戻らないとチームに失礼。しっかり治してから戻ろう」と体調を整え、8月23日に試合に復帰。鳥栖戦は自身12試合ぶりのゴールだった。

 「取れない時期もある。『なんでこんなのが入るんだ』という経験もあった。慌てなければいつかは取れる。復帰してからは苦しかったが、慌てずやることを心掛けた。チームのために取れた1点なのでうれしく思う」と節目の得点を喜んだ。

浦和で飛躍

 宮崎・鵬翔高から2005年に鹿島入りした興梠は、3年目の07年に初ゴールを挙げた。だが鹿島ではマルキーニョスや大迫勇也の存在もあり、エースの地位は築けなかった。

 13年から所属する浦和での初ゴールは同年4月14日の湘南戦。「忘れられないゴール。サポーターは、ゴールを決めていない自分に応援歌を歌ってくれていた。あの1点はすごくうれしかった」

 「ミシャ」の愛称で知られるミハイロ・ペトロビッチ監督の下で主力として起用されたが、同監督は17年途中に成績不振で解任された(18年から札幌監督)。

 19年4月28日の清水戦、興梠が試合終了間際に決めた得点はJリーグで平成最後のゴールとなり、三浦知良(横浜FC)と並ぶJ1歴代6位の通算139点目となった。

 「カズさんというスーパースターに並べてうれしいが、カズさんも現役でJ1に上がってくるかもしれない。今のうちに突き放したい。平成は悲しいことの方が多く、ミシャがいなくなったのが最大の悲しみ。信頼して使ってくれたのに結果を残せなかったから」

 同年6月15日の鳥栖戦で通算140点目を挙げ、浦和でのJ1通算得点が最多だった福田正博さんの91点に並んだ。

 「サポーターからすると、福田さんが頂点にいる。10点、20点、30点と取って差をつけて『浦和レッズといえば興梠慎三』と言われるようになりたい」

8年連続2桁得点

 日本代表には08年にデビューしたが、出場16試合で無得点と定着できなかった。16年にはオーバーエージ枠でリオデジャネイロ五輪に出場したが、活躍の中心はJリーグだ。

 鹿島最終年の12年から昨季までJ1初の8年連続2桁得点を続ける。8年ずつ所属した鹿島で49点、浦和ではクラブ最多を更新中の101点。通算得点で自身の一つ上にいるのは鹿島で一緒にプレーしたマルキーニョスの152点。「マルキを超すには3点。それは今季の目標として達成したい。FWが点を取らないチームは乗っていかない。チームに貢献できるようゴールを取っていきたい」。出遅れた今季、どこまで巻き返せるか。【福田智沙】

J1リーグ戦通算得点ランキング

(数字は得点、試合数の順)

①大久保嘉人(磐田) 185 448

②佐藤 寿人(名古屋) 161 404

③中山 雅史(札幌) 157 355

④前田 遼一(FC東京) 154 429

⑤マルキーニョス(神戸) 152 333

⑥興梠 慎三(浦和) 150 421

⑦三浦 知良(横浜FC) 139 321

⑧ウェズレイ(大分) 124 217

⑨ジュニーニョ(鹿島) 116 264

⑩小林  悠(川崎) 115 273

※2020年9月13日現在、所属はJ1最終

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