出番はなかった? 「忍者・服部半蔵」誕生の過程たどる 学会誌・忍者研究第3号

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忍者研究第3号を手にする吉丸雄哉教授=三重県伊賀市役所で2020年9月10日午前9時50分、大西康裕撮影
忍者研究第3号を手にする吉丸雄哉教授=三重県伊賀市役所で2020年9月10日午前9時50分、大西康裕撮影

 忍者について研究する「国際忍者学会」の学会誌「忍者研究第3号」が発行された。徳川家康の家臣だった服部半蔵が忍者と認識される過程を探った論文「『忍者・服部半蔵』の誕生」などを収録。85ページ(A4判)は第1号の倍近い。理系論文の忍者の呼吸法の研究は横書きで掲載した。編集委員長の吉丸雄哉・三重大人文学部教授は「理系論文は研究の広がりを示し、質の高い充実した一冊です」と話している。

 「忍者・服部半蔵の誕生」は忍者小説を研究する田村梨紗さんの論文。大正時代の第1次忍者ブームで人気者になった忍者の猿飛佐助や霧隠才蔵などは「豊臣方」にいたことが特徴で、徳川方で忍者から家康を守る力を持ったのは天海(僧)だったことを指摘する証言を紹介。筆者はこの時代に「半蔵の出…

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