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#やまゆり園事件は終わったか~福祉を問う

「入所施設だからこそ起きた」 地域社会から切り離された「福祉」のもろさ

事件から1カ月を迎えた「津久井やまゆり園」=相模原市緑区で2016年8月26日午前9時36分、本社ヘリから

 「事件は入所施設だからこそ起きてしまった」。入所者19人の命が奪われた相模原殺傷事件でこう指摘する専門家がいる。1960年代にできた津久井やまゆり園は日本の福祉政策の縮図ともいえる。その歴史をひもとくと、指摘の意味が浮かび上がってきた。【上東麻子、塩田彩/統合デジタル取材センター】

 津久井やまゆり園ができたのは、東京オリンピックのあった64年。定員は100人で、4年後に200人に倍増した。地元住民も職員として多く採用されている。

 66年の記念誌「やまゆりのあゆみ」(神奈川県県政情報センター所蔵)には設置を評価し、将来に期待する文章が踊る。

 <わが国で始めての試みである、重度重症精神薄弱者の収容施設>

 <モデルケースとして世の多くの人々の注目を集めております>

 <この不幸な人たちに愛の手をさしのべることの重要性を認めて>

 一方、父母の寄稿には、当時の障害当事者を取り巻く厳しい社会情勢がにじむ。

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上東麻子

1996年毎日新聞入社。佐賀支局、西部本社、毎日小学生新聞、東京本社くらし医療部などをへて2020年から統合デジタル取材センター。障害福祉、精神医療、差別、性暴力、「境界」に関心がある。日本新聞協会賞を受賞したキャンペーン報道「旧優生保護法を問う」取材班。共著に「強制不妊」(毎日新聞出版)。散歩とヨガ、ものづくりが好き。

塩田彩

大阪府出身。2009年入社。前橋支局、生活報道部を経て19年5月より統合デジタル取材センター。障害福祉分野を継続的に取材しています。好物は児童文学。

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