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恋ふらむ鳥は

/104 澤田瞳子 画 村田涼平

 加えてもし次回、葛城(かつらぎ)から歌を詠めと命じられた際、望む通りの名歌を作れなければ、たちどころに額田(ぬかた)は宮に居場所を失う。そんな羽目にならぬためにも、今は自分がどれほど役立つ宮人(くにん)かを葛城や鎌足(かまたり)に誇示せねばならない。

 額田は無理やり、唇の両端を引き上げた。

「大(おお)海人(あま)さまについては、お断りします。それよりもわたくしはこれから先、四比(しひ)福夫(ふくぶ)どのと善光(ぜんこう)さまの今後に注意を配りたく存じます。百済(くだら)の衆の内部に諍(いさか)いがあっては、葛城さまもお困りになられましょうゆえ」

「確かに臣(やつがれ)も、二人に見張りは必要と思っております。されど、額田どのに出来ますか。これから先、幾度となく難波にも足を運ばねばならなくなりますよ」

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