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演劇 俳優座「心の嘘」 今に重なる必死の虚勢=評・田中博子

 劇作家で俳優としても知られたサム・シェパードの作。現代米国の闇を二つの家族を通して浮かび上がらせた。真鍋卓嗣演出。

 妄想にとらわれるジェイク(志村史人)は妻のベス(安藤みどり)が浮気をしていると思い込み、嫉妬から激しく殴打して家を飛び出す。ベスが死んだと信じて疑わないジェイクは弟のフランキー(野々山貴之)から戻って生死を確かめるよう諭されても聞く耳を持たない。一方、実家に戻ったベスは一命を取り留めたものの脳に損傷を負っていた。

 ジェイクの家族とベスの家族合わせて8人の登場人物は、怒鳴り合うようにして自己主張を繰り返す。言い争いが始まるとうるさいほどなのに、誰もが本心に嘘(うそ)をつき、都合の悪い真実からは目を背けているように見える。家庭の内部が交互に描かれていくが、二つの家の家具が対になるように配置されていて、どの家族も抱える悩みは大して変わらないということが巧みに表現されていた。

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