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戦後75年

元陸軍航空整備学校生、田辺の光吉さん 惨めだった軍生活 空腹抱え、殴られ続け /和歌山

中国で通った日本人小学校の集合写真を見て懐かしむ光吉敏郎さん=和歌山県田辺市で、後藤奈緒撮影

 終戦当時は16歳の少年だった。約1年間を陸軍の航空整備学校で過ごした田辺市の光吉敏郎さん(91)は、軍での生活を「惨めだった」と振り返る。「国のためという理由で暴力が正当化された異常な時代だった。戦場に行かなくても惨めなんです」

 「ランランランラン」。夜、消灯のラッパ音が体罰が始まる合図だった。兵舎の明かりは消えなかった。班長は毎晩「天皇陛下に代わって教育する」と言い、牛革のスリッパで殴ってきた。班長が疲れると、今度は兵士同士で殴り合わされた。日中は射撃訓練で的を外すと頭をバットで殴られた。「朝から晩まで殴られる。食事も満足に食べられず腹はいつもペコペコ。えらいところに来てしまった」と隠れて涙を流すこともあった。

 15歳で入隊を志願したのは「人殺しをしたくない」という気持ちからだった。中国で生まれ育ち、周囲にはいつも中国人らがいて仲良く遊んだ。子どもながら「戦争で敵国の人間だからって殺し合うのはおかしい」と感じていた。「普通に徴兵されて最前線で人を殺すより、技術を身につけた方がいい」と考え、旧陸軍の特幹(特別幹部候補生)の航空整備兵に応募。見事合格して、埼玉県所沢市の陸軍航空整備学校に入った。

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