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新型コロナ感染者情報の公表、品川など基準なし 東京都内の15市区調査

東京都庁=小川信撮影

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 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う感染者の情報を巡っては、地域での感染情報の独り歩きや感染者への差別などが問題になっている。自治体は感染者などの情報発信についてどのような考えで公表しているのか、東京都内の人口30万人以上の15自治体(13区、2市)にアンケート調査を行った。その結果、5自治体で公表基準がないか、基準があっても公表していないことが判明した。【和田浩明、青島顕】

 アンケートは公表基準の作成・公表のほか、(1)学校や保育施設など公的施設で発生時の施設名(2)民間施設の場合の施設名(3)感染者数や年代、性別――の公表の有無を尋ねた。

 回答によると、公表基準を作っていないのは江東区、品川区、町田市だった。理由について江東区は「区の行動計画に定めた公開範囲で、個別に判断しているため」と説明。町田市も「個別判断」だとしている。

 作成したが公表していないのは練馬区と葛飾区。葛飾区は「濃厚接触者の把握状況や感染拡大リスクを総合的に判断しているため」と説明した。

 感染が発生した公的施設名は「患者や家族、利用者の人権尊重、周辺地域の風評被害への配慮」(江東区)などを理由に、多くの自治体が原則非公表とした。「公衆衛生上の必要がある場合は公表も」(中野区)、「市民に影響が大きい施設は個別判断」(町田市)と答えた自治体もある。

 杉並区は原則公表で、感染者の特定につながる恐れがある場合は非公表。江戸川区は公表している。

 民間施設は多くの自治体が原則非公表としたが、足立区や江戸川区は「(感染者が)5人以上は公表」で、世田谷区も5人以上で利用者が特定できず注意喚起が必要な場合は公表するとしている。

 感染者数や年代、性別は公表する自治体が多数だったが、性別を「注意喚起に必要な情報と考えていない」(杉並区)として公表しない自治体もある。

 感染症に関する情報発信に詳しいコンサルタントの堀成美さんは「発表基準を作成し公開した方が情報の受け手の理解を助ける」とする。基準は(1)関係者が特定されない工夫(2)発表による反応への対応(3)情報の受け手が何をすべきか--を明記すべきだという。特に受け手の取るべき行動の情報提供が重要で、これがないと「多数の問い合わせやクレーム対応などで本来の業務に支障が出かねない」と指摘する。


「基準を公表している」と答えた自治体

新宿区、北区、大田区、板橋区、世田谷区、足立区、中野区、江戸川区、杉並区、八王子市

 ※対象は人口30万人以上の自治体

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