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恋ふらむ鳥は

/105 澤田瞳子 画 村田涼平

 

 宮の粮米(ろうまい)や仕丁の管理が額田(ぬかた)に任されていることは、善光(ぜんこう)も承知している。宮人(くにん)が特定の官司に出向するのは異例だが、京から離れた西国に複数の山城を築くのが、そもそも珍しい大作事だ。気弱な善光はむしろ、額田の訪れを喜ぶかもしれない。

「それは名案ですね。では臣(やつがれ)から近々葛城(かつらぎ)さまに、その旨お伝えしましょう」

 満足げにうなずいた鎌足(かまたり)は早速、葛城はもちろん、板蓋(いたぶきの)宮(みや)の各所に百済司の職掌拡大の重要性を説いたらしい。宴(うたげ)の夜から十日も経(た)たぬうちにまず額田に難波津ゆきが命じられ、ついで若い宮人・資人それぞれ三名ずつが百済司付きに任ぜられた。

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