自民党の新総裁は候補者間の激しい戦いもなく、出来レースのように決まった。一方、11月に迫った米大統領選では、米中の緊張関係が増大するとともに、スキャンダルのすっぱ抜き合戦が激しくなっている。国際間の緊張を高めるとともに、スキャンダルで対立候補の評判を引きずり下ろすしか大衆の支持を集める方法はないといった様相である。
物事を過度に単純化しないことによって信頼を得ていたはずの知識人は、懐疑という最大の武器を捨て去ることで、権力者に近い存在になることが可能になってしまった。思想家ボルテールとプロイセン国王フリードリヒ2世の親交、ドレフュス事件で作家ゾラが政治的に果たした影響力、哲学者サルトルや作家カミュと政治家など、権力者との関わりにおいて知識人の役割は大きかった。だが、スキャンダルのすっぱ抜き、単純化を競う知識…
この記事は有料記事です。
残り352文字(全文711文字)
毎時01分更新
米国のバイデン新政権が始動した。バイデン大統領は就任宣誓式…
新型コロナウイルス対策のワクチン、分からないことだらけであ…
<くらしナビ ライフスタイル> 新型コロナウイルス感染症の…