感染は? 旅先で不安は? ウィズコロナ時代のワーケーション GoTo東京追加で身近に
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10月から「Go Toトラベル」の対象地域に東京が追加され、18日から割引対象となる東京発着の旅行予約も始まった。旅行には行きたいが、新型コロナウイルスの感染状況は心配だ。そこで、旅先で仕事をする「ワーケーション」という第3の選択肢を真面目に考えてみた。【今村茜/統合デジタル取材センター】
昨日は在宅で、今日は富良野で
「仕事をしている間、妻は楽しそうに観光をしていました。旅行前に『この日は仕事があって一緒に行けないけど、この日なら大丈夫』と夫婦で合意すれば、こうした旅行はありですね」
夏の終わりの北海道富良野市は、色とりどりの花が美しく、都会に比べ人は少なく快適だった。横浜市に住む鈴木正義さん(55)は、爽やかな風が吹き抜ける富良野の民泊施設のベランダに陣取り、ノートパソコンを広げてメールチェックをすませた。
NECパーソナルコンピュータの広報部に勤め、仕事はプレスリリース作成や取材対応が中心。この日は翌月に開催する記者発表の内容を、社内・社外関係者とウェブ会議で打ち合わせた。
富良野市が開催したワーケーション体験ツアーに、「奥さん孝行になるかな」と妻帯同で参加した鈴木さん。妻は旅行好きだが、自分は仕事が忙しく、夫婦で旅行にでかけるチャンスは少ない。今回は7日間富良野市に滞在し、土日は妻と観光、平日は休みを取らず、定時通り働いた。
「ウェブ会議では、背景にバーチャル画像をつかえば、どこにいるかほぼ関係ない。普段から、出社は『リアルでしか対応できない』と依頼が入る時くらいで、月1、2回。富良野で仕事をしていても、いつもと変わりません」
鈴木さんの会社は、コロナ禍で在宅勤務が浸透。現在東京オフィスに勤める社員の9割がリモートワークだという。
「ソーシャルディスタンス」テーマに
コロナ禍をきっかけに、働き方が大きく変わった人は多い。信用調査会社の東京商工リサーチが今年6~7月に実施した調査では、在宅勤務やリモートワークを「現在、実施している」と回答した企業は3割で、そのうち「5割以上」の従業員が実施している企業は半数に上った。従業員の「10割」、つまり全員が実施して…
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