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科学取材の経験が豊富な青野由利専門編集委員のコラム。

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静かな地球=青野由利

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 考えてみれば当たり前? でもなかなか興味深い。新型コロナウイルスの流行が地球の振動に与える影響だ。

 ベルギー王立天文台の地震学者トマス・ルコックさんらが米サイエンス誌に発表した論文をみると、世界中の地震計がとらえる雑音がロックダウンで静穏化していたのがわかる。

 人間活動が止まり、地球の振動が静かになったのだ。

 地震計は地震をとらえるだけではない。ご存じのようにひそかな核実験を感知することもある。人の歩行、車や電車の運行、工場など人間活動による揺れも検知する。花火大会やサッカーの試合も検出できるらしい。

 地震学の観点からは小さな地震を覆い隠すじゃまもの。だからノイズ(雑音)と呼ばれるわけだが、ルコックさんは3月半ば、このノイズが減っていることに気づいた。ちょうどベルギーでロックダウンが実施されたころだ。

 そこで、世界の研究者と協力し117カ国268観測点の高周波振動を分析してみた。すると…

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