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加藤陽子の近代史の扉

対露外交、賢明だったか 「手ごわい歴史観」への洞察示せ

 1962年10月のキューバ危機にあたって、ケネディ大統領がバーバラ・タックマンの本「八月の砲声」を掲げつつ軍部を説得した逸話はよく知られている。実はタックマンには、もう一冊最高にスリリングな本「決定的瞬間」がある。第一次大戦中の17年、敵国ドイツの暗号を解読することで、中立だった米国の対独参戦を結果的に促し、連合国を勝利に導いた英海軍諜報(ちょうほう)部を描いた本だ。作中、ある英国軍人がつぶやく。ドイツ人は利口だ、だが彼らは「敵もまた利口かもしれないと考えるだけの賢明さ」を欠いている、と。

 外交の歴史を考える時、この逸話が常に頭に浮かぶ。この「賢明さ」は、外交政策を立案する際には必須のものだろう。だが、2012年に発足した第2次安倍晋三政権の対ロシア外交を振り返った時、その外交に「賢明さ」はあったといえるのだろうか。これを考えたい。

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