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日本文化をハザマで考える

第27回 歌舞伎の鋭い心理的洞察

「十八番の内 勧進帳 五代目市川海老蔵の富樫左衛門と八代目市川團十郎の武蔵坊弁慶」(1852年) 歌川国貞

 私はいつも歌舞伎について、あの素晴らしい芝居だけでなく、その中に隠されている鋭い心理的洞察も、もっと一般に高く評価されるべきだと思っている。

 勧進帳のような劇は、世界の歴史においても一、二を争う秀作であろう。めったに味わえないほどワクワクして、目を見張るような演劇体験ができるのだが、その素晴らしさの主な理由は、日本とはさして関係ない。勧進帳は、自分の人生を日々どうやって生きていくべきかについての深い知恵を与えてくれるのだ。

 勧進帳の面白いところは、ごく単純なことの中にある。義経と弁慶を含む「反逆者」の一行は、関所を通り抜けなければならない。でも、どうやって?

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ダミアン・フラナガン

ダミアン・フラナガン(Damian Flanagan) 1969年英国生まれ。作家・評論家。ケンブリッジ大在学中の89~90年、東京と京都に留学。93~99年に神戸大で研究活動。日本文学の修士課程、博士課程を経て、2000年に博士号取得。現在、兵庫県西宮市とマンチェスターに住まいを持って著作活動している。著書に「世界文学のスーパースター夏目漱石」。

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