- ツイート
- みんなのツイートを見る
- シェア
- ブックマーク
- 保存
- メール
- リンク
- 印刷

在位68年のエリザベス女王を頂点とする英王室。かつては故ダイアナ元皇太子妃が世界的に人気を集めたほか、今年3月のヘンリー王子の王室離脱などニュースにも事欠かない。英国や英連邦の象徴という役割を担う英王室だが、経済的にはどれほどの効果をもたらしているのか。
9月上旬。ロンドン中心部のバッキンガム宮殿を訪れると、例年より大幅に少ないものの、観光客の姿があった。宮殿前で友人と写真を撮っていた英国在住のカナダ人女性(26)は「英王室は伝統があり国際的。それを感じられる建物や場所がたくさんあるのがいい」と魅力を語る。宮殿近くで土産物屋を経営するムハマド・アリガイシンさん(70)は「今は、まったく商売にならない」と嘆きつつ、感染収束後の王室の集客力に期待を寄せた。
「君主制は象徴としても経済的にも英国の宝だ」。英ブランド評価会社「ブランドファイナンス」のデイビッド・ヘイ最高経営責任者(CEO)は、そう表現する。同社が2017年にまとめた報告書によると、王室関連の観光地や関連ブランドが生み出す経済効果は年間約17億6600万ポンド(約2500億円)という。このうち観光分野が5億5000万ポンドを占める。
この記事は有料記事です。
残り1294文字(全文1797文字)