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余録

35年前のきょう、日本経済を大きく変える秘密会合が…

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 35年前のきょう、日本経済を大きく変える秘密会合がニューヨークで開かれた。米国の貿易赤字を減らそうと、日米などが為替を円高・ドル安にする「プラザ合意」が成立した。記者や経済人の目をくらますため、竹下登蔵相はゴルフバッグを抱えて自宅を出て、まず成田空港近くでプレーし、それから日本人が多い日航機を避け、米国の航空会社を使った▲手の込んだ芝居を打ってまで参加したが、その後は翻弄(ほんろう)され続けた。円高が想定以上に進み、大幅な金融緩和を余儀なくされた。カネ余りがバブルを招いて、後遺症に長く苦しんだ▲秘密どころか、露骨にドル安を求めてきたのはトランプ米大統領である。貿易赤字削減と自国優先を掲げ、一時は、米国だけで為替市場に介入し、一方的にドルを安くする異例の強硬策も検討したという▲トランプ氏がドル安を口にするたびに安倍政権は肝を冷やした。アベノミクスの目玉である円安が景気回復と株高の前提になっていたからだ。円高が進みそうになると、官房長官だった菅義偉氏が市場をけん制する発言を繰り返した。自ら「重要な危機管理」と語ったほどだ▲だが、いつまでも円安頼みでは困る。安倍政権下の円安でもうけたのは、輸出を増やした大企業が大半だ。多くの働く人には十分還元されず、賃金も消費も伸び悩んだ▲菅首相はアベノミクスの継承を掲げている。円安で景気が回復したように見せる「目くらまし」は使わず、それこそ国民のために働いてほしい新内閣である。

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