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対策迷走、疲弊する経済 危機意識薄く、描けぬ回復軌道

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2020年度補正予算が賛成多数で可決、成立し、一礼する安倍晋三首相(右)と麻生太郎財務相=国会内で4月30日、竹内幹撮影
2020年度補正予算が賛成多数で可決、成立し、一礼する安倍晋三首相(右)と麻生太郎財務相=国会内で4月30日、竹内幹撮影

 新型コロナウイルスの感染防止と経済再生の両立を目指した政府の緊急経済対策。しかし、その対応は後手に回り、社会の悲鳴は今もやまない。安倍晋三政権の中枢で対策作りに奔走した関係者を追うと、コロナとの闘いに対する危機意識の甘さが浮かんできた。(肩書は当時)

 ◆特別定額給付金

「一律10万円」で綱引き

 「思い切った、強大な経済政策を大胆に練り上げていこう」。3月17日、新型コロナウイルスの感染拡大で延期されていた自民党大会に代わる両院議員総会。安倍晋三首相は声を張り上げた。この日の昼、首相は官邸で岸田文雄政調会長と会談。「一律」の現金給付を行うことを申し合わせていた。

 「待った」をかけたのが財務省だった。一律給付の場合、富裕層にもお金を届けるため、すぐに使われずに貯蓄に回ってしまう懸念があったからだ。この時、与党内には給付額を1人「10万円」とする案が浮上していた。必要になる財源は単純計算で12兆円。麻生太郎財務相はリーマン・ショック後の2009年に自ら首相として実施した「定額給付金(1人1万2000円)」で「効果がなかった」とし、一律給付を冷ややかに評した。

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