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10日目(22日・両国国技館)
同じ相手に2度も足をすくわれることはない。正代が小兵の照強を力でねじ伏せ、関脇で3場所連続(2020年夏場所は中止)の勝ち越しを決めた。
照強には、初顔合わせだった19年九州場所で立ち合いすぐに足を取られ、押し出された。それ以来の対戦に当時の記憶がよみがえったのか、立ち合いは胸から当たりに行く一方で足が出ず、「(照強の)足取りを警戒して甘くなった」。それでも相手が正面からぶつかってきたとなれば正代優位の展開だ。照強の左の差し手を右でおっつけ、さらに手首を持ち上げて引き離す。左でも抱え込みながら前へ前へ寄って出た。
8、9日目は土俵際に押し込まれながら辛くも白星。相手をうまくさばいて勝ちを拾ってきたが、「体の反応がいい」とプラスに受け止めてきた。一方で「力強かった」と土俵下の錦戸審判長(元関脇・水戸泉)が評価したこの日の相撲に、正代は「土俵際で焦ってしまった」とあえて反省点を口にした。自らを俯瞰(ふかん)できるのは、調子の良さと成長の証しだろう。
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