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菅内閣は23日、発足から1週間がたった。菅義偉首相はデジタル改革など看板政策では担当閣僚に次々と指示を出す攻めの姿勢を示し、「手腕が未知数」とされる外交では各国首脳と電話協議をこなし足場作りを進める。一方で、首相主催の「桜を見る会」の検証を行わない方針を示すなど、安倍政権が残した「負の遺産」への対応には消極姿勢を崩していない。
「国民のために働く内閣を作る(という)約束を守るために関係閣僚と議論し指示している。手応えを感じている。アンテナを高くしてスピード感を持って国民の期待に応えたい」。首相は23日、首相官邸で記者団に対し、この1週間をこう振り返った。
首相は就任後、各閣僚を官邸に個別に呼んでいる。自民党総裁選で掲げた不妊治療の保険適用は田村憲久厚生労働相に指示。23日には坂本哲志1億総活躍担当相に不妊治療対策について「厚労省としっかり役割分担しながらやってほしい」と発破をかけた。
河野太郎行政改革担当相は指示を受けた翌日に早速、「行政改革目安箱(縦割り110番)」を自身のホームページに設置。意見が殺到して受け付けを一時停止せざるを得ない盛況ぶりだった。政府高官は「首相の指示だけでなく、閣僚も『やる』と言って流れを作る」と、「菅流」を解説する。早期の衆院解散の可能性も念頭に、政権として「成果」を急いでいるようにも見える。
7年8カ月の官房長官在任中、外国訪問は2回だけで、外交では「経験不足」も指摘される。それだけに就任早々、トランプ米大統領ら各国首脳と電話協議を重ねている。2…
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