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IOCバッハ会長が東京五輪開催へ動き出した思惑 立ちはだかる「冬」とかさむ費用

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IOCのバッハ会長=スクリーンショットから
IOCのバッハ会長=スクリーンショットから

 菅義偉首相は23日、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長と電話協議し、新型コロナウイルスの影響で来夏に延期された東京オリンピック・パラリンピックの開催に向け連携していくことを確認した。バッハ会長は先立つ22日に公開した書簡で開催へ意欲を示し、政府は23日、欧米で再開した国際大会を例に感染対策の具体案を公表した。IOCと政府は年内に計画を練り直して大会実現を目指すが、欧州では感染が再拡大するなど不安要素も多い。

財政基盤維持と景気浮揚 菅氏と利害一致

 菅首相とバッハ会長は約15分、電話協議した。首相就任後、両氏が協議するのは初めてで、同席した橋本聖子・五輪担当相は「来年の大会を開催するため緊密に連携を取り、前向きに取り組んでいくことで一致した」と報道陣に説明した。

 長く官房長官を務めた菅氏と弁護士のバッハ氏、ともに実務の遂行力の高さに定評があり、協議は和やかに進んだという。バッハ氏にとって五輪開催はIOCの財政基盤を維持するために不可欠で、「Go Toキャンペーン」を推進してきた菅氏にとっても五輪は景気浮揚に欠かせない。

「日本側に五輪を開催する気があるのか疑問視する声も」

 国内の開催機運は高まっていない。民間調査会社「東京商工リサーチ」が7~8月、国内企業を対象にアンケート調査した結果、東京五輪の「中止」(27・8%)と「開催延期」(25・8%)を望む声が半数を超えるなど各種世論調査で開催に否定的なデータが出ている。さらに招致段階から旗振り役だった安倍晋三首相(当時)が8月下旬に退任を表明。IOCには日本側の取り組みが物足りなく映った。IOC関係者は「感染状況が深刻にもかかわらず、欧州や米国では国際大会を再開させている。日本側に本気で五輪を開催する気があるのかIOC内に疑問視する声もある」と指摘した。

 背を押すかのように、バッハ氏は22日、IOCの公式サイトで書簡を公表した。その中で「(コロナによる)制限下でも大会を安全に開催できることが分かってきた。東京五輪を含む今後の大会準備に自信を与えてくれるはずだ」とワクチンがなくてもスポーツ大会を開催できるとの見解を示した。ある大会関係者は「日本側に対して『早く開催への具体策を出せ』というIOCのメッセージではないか」と受け止めた。

中止の「ドミノ倒し」恐れるIOC

 IOC側が…

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