第77回ベネチア国際映画祭で銀獅子賞(監督賞)に輝いた映画「スパイの妻」(黒沢清監督、日本公開10月16日)。太平洋戦争開戦間近の日本を舞台に、恐ろしい国家機密を知った夫とその妻の生き様を描く作品だ。「たくさんの映画仲間から連絡が入り、みんなとても興奮し、感動した」と受賞を喜んだ主演の蒼井優は作品について「自分の行動で国の未来が変わり得るような役だった。その重みを強く感じ、演じていてつらかった」と振り返った。
演じる聡子は、貿易商の夫優作(高橋一生)を深く愛し、神戸で裕福な生活を送っている。優作は仕事で行った旧満州(現中国東北部)で偶然、恐ろしい国家機密を知ってしまう。軍国主義が台頭する日本にはきな臭い雰囲気が強まっていたが、優作は外国人とも親しく付き合い、自らをコスモポリタン(世界市民)と称する先進的な考えの持ち主。日本のおぞましい秘密を世界に暴露する計画を進める。当初は何も知らない聡子だったが、幼…
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