連載

医療の本音

 日本の救急・外傷外科の第一人者で、ドラマ「コード・ブルー」の医療監修を務めた松本尚さんが、医療現場を巡る本音をさまざまな角度から語ります。毎日新聞紙面で掲載される記事を医療プレミアサイトに転載するとともに、当サイト独自の記事も掲載します。

連載一覧

医療の本音

和を尊び、脱コロナへ=松本尚(日本医科大学救急医学教授)

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷

 この夏、地方に帰省した人の家に、「皆の迷惑になるから、早く帰れ」なる趣旨の手紙が投げ込まれたそうです。ある大学の部活動でクラスター(感染者集団)が発生すると、この部と全く関係のない同じ大学に通う学生がアルバイトを拒否されることもありました。そう、新型コロナウイルス感染症の影響です。

 私が部長を務める救命救急センターはスタッフの結束力が強く、そのパフォーマンスは日本一であると自負しています。ところが今回、新型コロナウイルス感染患者の受け入れのための準備に際し、スタッフ間に摩擦が生じました。病棟内のレイアウトは感染対策を優先しなければならず、同時にスタッフが働きやすくする必要もあり、意見の衝突が起こったのです。立場上、私が行司役にならざるを得ず、幸いにも落としどころが見つけられましたが、この時険悪なムードの中で行司はこう言いました。…

この記事は有料記事です。

残り555文字(全文925文字)

あわせて読みたい

マイページでフォローする

この記事の特集・連載
すべて見る

ニュース特集