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(長崎市)
学生時代に通った古本屋は、ウナギの寝床然としたたたずまいで、店の奥に陣取る店主は寡黙だった。本選びで長居をするとハタキを掛けたり眼鏡越しに私の様子をうかがったりした。私は生活費が底をつきかけると本を売却し、食費などにあてた。初版本は予想以上の高値がつくことがあり、勝ち誇った気分で店を後にしたこ…
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残り232文字(全文386文字)
(長崎市)
学生時代に通った古本屋は、ウナギの寝床然としたたたずまいで、店の奥に陣取る店主は寡黙だった。本選びで長居をするとハタキを掛けたり眼鏡越しに私の様子をうかがったりした。私は生活費が底をつきかけると本を売却し、食費などにあてた。初版本は予想以上の高値がつくことがあり、勝ち誇った気分で店を後にしたこ…
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