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第70期王将戦リーグ特選譜

「つらい世代」の30代対決 再び王将挑戦者目指す広瀬八段がまず1勝 佐藤九段を破る

第69期大阪王将杯王将戦七番勝負第7局で渡辺明王将に敗れてタイトル獲得を逃した広瀬章人八段=新潟県佐渡市で2020年3月26日、竹内紀臣撮影

 前期挑戦者だった広瀬章人八段(33)が第70期王将戦の開幕戦に臨む。前期七番勝負は第5局まで3勝2敗とリードして初の王将位へあと1勝に迫ったが、以降2連敗で渡辺明王将(36)の防衛を許した。心機一転、リーグ戦からのスタートになる。もちろん連続挑戦を目指していることだろう。昨年12月に竜王を失冠し、続いて王将戦でも獲得がならず、無冠の状態だ。

 佐藤天彦九段(32)は昨年5月に名人を失い、以降は無冠が続いている。名人3期の実力者がタイトル戦にからまないのは不思議だが、今は雌伏の時なのだろうか。研究が進んで得意にしていた横歩取りが指されなくなるなど、時代の変化は速い。もっとも、開幕局の藤井聡太王位(18)-羽生善治九段(49)で指されたように、横歩取りが復活の兆しを見せている。佐藤も王将戦2次予選を勝ち抜いてリーグに復帰。A級順位戦でも開幕2連勝で復活の兆しが見えてきた。こちらにとっても重要な開幕戦だ。【山村英樹】=▲が先手、△は後手

<第70期大阪王将杯王将戦リーグ1回戦>

2020年9月24日

持ち時間各4時間

場所・将棋会館

▲広瀬章人八段

△佐藤天彦九段

▲7六歩1 △8四歩1 ▲6八銀1 △3四歩1

▲7七銀  △6二銀1 ▲2六歩1 △4二銀

▲2五歩  △3三銀  ▲4八銀1 △3二金

▲5八金右 △4一玉2 ▲5六歩6 △7四歩3

▲7九角3 △5四歩7 ▲6六歩1 △6四歩15

▲6七金2 △7三桂  ▲7八金5 △6三銀

▲6九玉  △4四銀  ▲4六歩5 △5二金30

▲4五歩9 △5三銀29 ▲2四歩10 △同 歩4

▲同 角  △2三歩  ▲4六角3 △4四歩1

▲同 歩14 △同 銀  ▲4七銀7 △5五歩9

▲3六歩14 △5四銀2 ▲3七桂20 △4三金右3

▲4五歩18 △5三銀  ▲7五歩1 △8五桂33

▲6八銀7 △6五歩(第1図)

 渡辺や豊島将之竜王(30)らが活躍しているように、30代は「指し盛り」のイメージがある。だが、先日、羽生が竜王戦挑戦を決めた決勝トーナメントには、待ち構える豊島を除き、11人の参加棋士に一人も30代が残っていないことが話題になった。渡辺、広瀬は1組で2連敗して2組に陥落してしまい、トーナメントは10代の藤井と20代4人、40代6人の構成だった。強い世代が残る年長組と、若い10代、20代にはさまれ、30代はつらい世代なのかもしれない。

 先手番の広瀬は矢倉を目指し、佐藤はこれに応じて矢倉模様の序盤戦になった。広瀬が早囲い風の手順で進めると、佐藤も右金の動きを保留して工夫した駒組みを見せる。だが、局後に佐藤は「△5二金で△5五歩だったか。△4三金右は危なさに拍車をかけた」と反省した。「△8五桂~△6五歩ではバランスがとれておらず、軽く攻めさせられている。すでに悪いので、原因はもっとさかのぼらなくてはならない」とも振り返った。

 第1図以下の指し手

▲8六歩13 △6六歩19 ▲同 金  △6二飛

▲6七歩3 △5六歩14 ▲5五歩33 △6六飛2

▲5四歩4 △8六飛2 ▲5三歩成 △同 金

▲8七銀  △5七歩成8▲同 角  △4六歩24

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山村英樹

1981年入社。青森支局を経て1986年から東京学芸部で囲碁将棋などを担当。

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