雇用政策は穴だらけ 必要以上の規制改革は国民の命脅かす 小林美希さんが鳴らす警鐘
毎日新聞
2020/9/26 10:00(最終更新 9/26 10:41)
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安倍政権が注力した分野の一つが雇用政策だ。働き方改革関連法を受け、安倍晋三前首相は「この国から非正規という言葉を一掃する」と宣言した。7年8カ月の安倍政権のもとで、労働者の環境は改善したのか。「ルポ 中年フリーター」などの著書がある小林美希さん(44)は、「政策は抜け穴だらけだった」と指摘し、「新政権が必要以上に規制改革をすれば、国民の命を脅かすことになる」と警鐘を鳴らす。【木許はるみ/統合デジタル取材センター】
非正規を拡大させる構造を作った
――安倍政権は「400万人を超える雇用を作り出すことができた」と強調し、菅義偉首相も同じ内容を繰り返しています。
◆雇用者数に占める非正規の割合は増加傾向にあり、2019年の年平均は過去最高の38・3%を記録しました。12年から19年の間に増えた雇用者の内訳を見れば、約7割が非正規雇用です。安倍政権は非正規を拡大する構造を作ってきたので、当然の結果です。安倍政…
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