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ともに・共生社会めざして

東京オリンピック・パラリンピックは「共生社会の実現」への契機となりえるのか。課題を探ります。

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声かけて ホーム、踏切、交差点 想像し一歩 転落、2度経験 全盲の女性に同行

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東武鉄道東上線下赤塚駅のホームを歩く視覚障害者の松本晶子さん(左)と五十嵐朋子記者=東京都板橋区で2020年9月12日、大西岳彦撮影
東武鉄道東上線下赤塚駅のホームを歩く視覚障害者の松本晶子さん(左)と五十嵐朋子記者=東京都板橋区で2020年9月12日、大西岳彦撮影

 街中で視覚障害者を見かけたら、いつどんな言葉をかければいいのだろうか。東京都内に住む全盲の松本晶子さん(44)に聞くと、声をかけてほしい場所が三つあるという。それは、駅のホーム、踏切、交差点。どこに危険が潜み、どんな助けが必要なのか。松本さんに同行して教えてもらった。

 9月12日午後2時、東京都板橋区の東武東上線・下赤塚駅。白杖(はくじょう)を地面にカツカツと突きながら、松本さんはホームの点字ブロックの上を迷いなく歩いていく。危なくないのかな……。一瞬うろたえる記者に、松本さんは笑いながら言った。「歩くスピードが速いってよく言われます」

 松本さんは東京都新宿区の日本点字図書館に勤め、週4日、電車で通勤している。駅までの道のりは、空気の流れを顔で感じ、曲がり角や交差点も把握できる。だが、全く恐怖を感じずに歩いているわけではない。緊張を強いられる場所、それが冒頭に挙げた3カ所だ。

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