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「性暴力被害者の声をつぶすな」フラワーデモ主催者らオンラインで緊急集会 杉田議員発言に抗議

動画投稿サイト「ユーチューブ」で中継された杉田水脈議員の発言に抗議する緊急フラワーデモ=2020年9月26日、塩田彩撮影

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 自民党の杉田水脈衆院議員(比例中国ブロック)が性暴力被害者の相談支援を巡り「女性はいくらでもうそをつけますから」と発言したことに抗議し、性暴力の根絶を訴える「フラワーデモ」を全国各地で開催してきた市民らが26日夜、緊急のオンラインデモを開催した。被害者や支援者らが「性暴力被害者の声をこれ以上つぶさないでほしい」と訴えた。【塩田彩/統合デジタル取材センター】

 オンラインデモには、全国各地でデモを開催してきた女性ら35人が参加した。

 フラワーデモを最初に呼びかけた作家の北原みのりさんは「杉田議員の発言は、(被害者が周囲の言動で苦しめられる)セカンドレイプであり、性差別であり、性暴力根絶のために声をあげてきた人たちの運動を後退させるような発言」と指摘。「『どうせ言っても信じてもらえない』というあきらめで被害者の声はつぶされてきた。これ以上声をつぶすような発言を国会議員がすることは許されない」と訴えた。

被害者を信じない社会を代表

 群馬県から参加した女性は、性暴力被害について「うそをついている」と言われ続けてきたという。「怒りがまひしていたけれど、(杉田氏の)発言を聞いた母親が泣く姿を見て、怒らなきゃいけないと思えた」と振り返り、「杉田議員の言葉で傷付いた人はたくさんいると思うが、一人じゃないと感じてほしい」と呼びかけた。

 横浜市から参加した女性は「被害を話すことは一番苦しめられていたところに自分自身を引き戻すような行為。命を削る思いで訴えている。私も35年以上被害を誰にも言えずにきたが、フラワーデモでやっと声をあげられた。杉田議員の発言は被害者や支援者、すべての女性をおとしめる言葉だ」と語った。

3月に街頭で開かれたフラワーデモに集まった人たち=東京都千代田区で2020年3月8日、手塚耕一郎撮影

 また、沖縄で被害者支援に携わる参加者からは「杉田議員の発言は今の社会を代表している。それほど性被害に遭った人が信じてもらえない空気や(被害者に責任があるとする)『強姦(ごうかん)神話』が社会を覆っている。しっかりと(被害者の)声を聞いていかなければいけない」と訴えた。

議員辞職求める署名に4万人

 杉田氏は2018年、月刊誌への寄稿で性的少数者について「生産性がない」などと記し大きな批判を浴びた。オンラインデモでは、性暴力被害者で性的少数者でもある参加者から「杉田議員に2度蔑視された」という声もあがった。

 また、問題の発言に関連し、杉田氏が相談事業について民間委託ではなく警察が積極的に関与するよう求めたことについて、性暴力問題に詳しいライターの小川たまかさんは「民間相談所での心理的ケアや法的支援を受けて初めて警察に行けるという人がいる。支援現場をまったく分かっていない」と指摘した。

 フラワーデモ主催者らは26日、杉田氏に発言の撤回と謝罪、議員辞職を求めるオンライン署名を始めた。午後9時半時点で4万2000人以上が賛同している。

 杉田氏の発言は25日、自民党内の会議で、性暴力被害者のために行政や民間が運営する「ワンストップ支援センター」の増設方針などについて内閣府男女共同参画局から説明を受けた際にあった。杉田議員は質疑の中で、支援センターなどでの相談事業について、民間委託ではなく警察が積極的に関与するよう主張。「女性はいくらでもうそをつけますから」と、虚偽の被害申告があるように受け取れる発言をしたという。

 杉田議員は26日、自身のブログで「女性を蔑視する趣旨の発言はしていない」と記したが、共同通信の取材に対し、複数の会議出席者が杉田氏の発言を認めている。

 フラワーデモは、性暴力事件の無罪判決が相次いだことをきっかけに19年4月に始まり、全国各地に広がった。これまで公の場で語ることが少ないとされてきた性暴力被害者らが路上で声をあげ、性犯罪に関する刑法の再改正を検討する国の動きにもつながっている。

塩田彩

大阪府出身。2009年入社。前橋支局、生活報道部を経て19年5月より統合デジタル取材センター。障害福祉分野を継続的に取材しています。好物は児童文学。

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