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藤原帰一の映画愛

ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ 変貌する町と黒人社会 型超えた悲しみが刺さる

 これは新しい。型どおりの解釈を超える映画です。

 最初は明るく、いたずらいっぱい。防護服に身を固めた人が汚染物を収集するのを女の子が見つめている。サンフランシスコ最後の黒人なんて題名ですから世界の終末みたいな話かなと思うと、なんであいつらは防護服を着けてるんだと声が聞こえる。自分たちだけ防護服を着ていまさら海の汚染を除くなんて何だと台に乗ったアフリカ系の中年男性が演説してるんです。でも男の前には、やはりアフリカ系のバスを待つ2人の若い男しかおらず、バスが来ないのでその2人も立ち去ります。アポカリプスやエコロジーなんてテーマをさらりとかわす小憎らしいオープニングです。

 2人の男はスケートボードでサンフランシスコの町を疾走します。湾岸の荒れた地域からこぎれいな町中に入り、行き着いたのは古風な装飾を凝らした一軒家。この2人、自分のものではなさそうなのに家をのぞき込み、庭が荒れ放題だとか文句を言って、窓枠にペンキさえ塗り始める。住人らしい老夫婦から出て行けと求められても、すぐ終わるからなんて言ってペンキ塗りを止(や)めません。

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