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専門家が恐れる北半球の晩秋と冬 感染者急拡大中 抑制されている死者数増の恐れも

新型コロナウイルスの検査を受ける女性=仏南部マルセイユで24日、AP

 新型コロナウイルスによる死者数が、世界で100万人に迫っている。死者数の増加は3月の「第1波」よりも抑えられているが、感染者数は急速に拡大している。北半球でインフルエンザなどの感染症が流行しやすい冬季には医療の逼迫(ひっぱく)なども懸念され、死者数の推移も予断を許さない状況だ。

 「ウイルスがまた急激に広がり始めた。感染者数も入院者数も増えている」。これまでコロナ感染で欧州最多の死者を出している英国のジョンソン首相は22日の声明で、国民に警戒を呼びかけた。

 欧州の新規感染者数は、外出禁止措置の緩和や経済活動の再開などが本格化した8月以降、増加の一途をたどっている。世界保健機関(WHO)の集計によると、欧州地域の1日当たりの新規感染者数は9月26日に計7万8707人と過去最多を記録した。2万人前後で推移していた7月上旬の3倍以上の水準だ。

 スペインでは7月中旬まで1日1000人前後だったが、バカンス最盛期の8月上旬に再拡大。9月上旬からは1日1万人以上の感染者が出ている。マドリード自治州政府は28日から、市民の15%に当たる100万人を対象に通勤通学などを除く不要不急の外出を禁止する。フランスでも8月上旬に3000人台だった1日の感染者数が1万人を超えている。政府は特に感染者が多い南部マルセイユなどで27日からレストランやバーの休業を決定した。

 3月の「第1波」を国境閉鎖やマスク着用の義務化などで抑え込んだチェコでも、対策を緩和した夏の休暇を終え1日当たりの新規感染者数が急増。9月に3000人を突破した。政府は6月に解散した危機対策本部を再招集する事態となっている。

 一方で、再拡大する感染者数とは対照的に、死者数は抑制されている。WHOによると、9月26日までの1週間に確認された欧州の1日当たりの平均死者数は645人ほどで、1日当たり約4000人だった4月上旬に比べて大幅に少ない。

 WHOで緊急事態対応を統括するマイク・ライアン氏は理由について①治療方法がある程度確立し、医療者も習熟した②医療体制の拡充で早期の受診が可能になった③検査数の増加で軽症者の捕捉が増えた④重症化しにくい若年層での感染が増えた――などと分析している。

 だが今後、感染者が増え続ければ、医療現場の逼迫などで、死者が急増する可能性がある。スペインでは2桁だった死者数が8月19日、127人に増加。フランスでも…

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