県大会　決勝は近江－滋賀学園　来月３日、無観客で　／滋賀

　秋季近畿地区高校野球県大会（県高野連主催）は２７日、大津市の皇子山球場で準決勝２試合があった。近江が序盤のリードを守って綾羽を破り、滋賀学園も比叡山の後半の追い上げをかわし、勝利した。

　決勝は１０月３日に同球場で無観客で行われる。近江と滋賀学園の両校は１０月１７日から京都市右京区のわかさスタジアム京都で開かれる近畿大会に出場する。大会の結果は、来春のセンバツ出場校を決めるための重要な参考資料となる。【菅健吾】

　▽準決勝

　○…皇子山球場…○

綾羽　００００００２００＝２

近江　１００２０００１×＝４

　（綾）矢野、中野―金山

　（近）山田―島滝

▽二塁打　金城、中原、高山（綾）西山、井口（近）

　近江は初回、四番新野の一塁強襲適時打で先制。四回に西山の適時二塁打などで加点、八回にも山田の右前適時打で突き放した。山田は１２奪三振で完投した。綾羽は七回、中原の適時二塁打で２点返したが及ばなかった。

滋賀学園

　　４０３１００１００＝９

　　０００００４０３０＝７

比叡山

　（滋）阿字―吉川

　（比）桐山、山内、中村―沢田

▽三塁打　落合（滋）

▽二塁打　阿字、山田（滋）沢田（比）

　滋賀学園は初回、落合の２点適時三塁打などで４点先取。三回にも阿字が２点適時二塁打を放つなど序盤にリードを広げて逃げ切った。比叡山は六回の沢田の２点適時二塁打などで後半追い上げたが及ばなかった。

　■球音

強豪相手に堂々の投球　中野冬馬投手　綾羽・１年

　綾羽は３点を追う五回の守備から、中野冬馬投手（１年）が登板した。身長１６５センチと比較的小柄だが、左腕を振り下ろす位置を自在に調節し、時にはサイドハンド気味に。低いリリースポイントから伸びのある直球を投げ込んだ。

　綾羽は七回表、金山凌大、中原果也両選手の連打などで１点差に迫った。さらに無死二、三塁の場面で中野投手が打席に立った。打球を転がして、追いつく展開を狙ったが、低めの変化球に手を出し、空振り三振に。だが、直後の七回裏、「ここで点を取られたら流れを引き戻される」と気を引き締め、３者凡退に抑えた。

　しかし、八回は浮いた球を打ち込まれて追加点を許し、あと一歩で惜敗した。だが、強豪・近江を相手に４回を投げ被安打４で失点は１。千代純平監督は「１年生ながらものおじしない期待通りの投球をしてくれた」とたたえた。

　「もう少し低めに球を集められたら」と反省点を口にした中野投手。その一方、「自信がついた。直球のキレと変化球の落差をもっと磨いていきたい。今後に生かしていきたい」と前を向いた。【菅健吾】