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奇跡の傍らで

出産のリアルを描いた人気漫画「コウノドリ」のモデル、荻田和秀医師が命が誕生する現場からの思いをつづります。

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激務でも楽しかった研修医時代 日々進歩感じられ=荻田和秀・りんくう総合医療センター産科医

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 ドラマの「半沢直樹」が高視聴率と、かなりの話題になっています。

 池井戸潤さんの筆になる原作を読むと、バンカーたちの正義の戦いがまるでアクション小説のようですが、もう一つのテーマがあります。それは「世代間の戦い」です。主人公の半沢は学校を出た後、就職しやすく待遇の良かった「バブル世代」、部下たちはバブル崩壊後の就職氷河期で苦労した「ロスジェネ(ロストジェネレーション)世代」に設定され、会社の幹部たちの世代と三つどもえの戦いも描かれています。

 僕は年齢的には半沢と同じくバブル世代に当たります。ただ僕たち医者の世界は、バブルの恩恵とは無縁で、代わりに「研修医残酷物語の時代」がありました。

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