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NTT、携帯料金の値下げ検討 ドコモの完全子会社化で経営スピード加速

NTTドコモのロゴ=2019年5月16日、村田由紀子撮影

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 NTTは29日、携帯電話事業を手がける子会社のNTTドコモを完全子会社化すると発表した。約4兆2500億円を投じて株式の公開買い付け(TOB)を実施する。ドコモの意思決定を迅速化して競争力を強化する一方、ドコモが生む利益を全てグループで取り込む狙いがある。国内企業同士のTOBとしては過去最高の投資額。東証1部上場のドコモはTOB成立後に上場廃止となる。

NTTグループの組織図

 両社のトップがオンラインで記者会見を開き、NTTの澤田純社長は「情報通信市場では固定、移動の垣根がなくなっている。アフターコロナの社会で大きな変化が予想され、NTTグループとしても対応しないといけない」と強調した。携帯電話料金については「ドコモの財務基盤が整うので値下げ余力は当然出てくる」と述べ、値下げを検討していることを明かした。

 ドコモ株の66・2%を保有するNTTが残りの約34%を一般株主から取得する。1株当たりの買い付け価格は3900円で、直近半年の終値の平均値(3018円)に約3割のプレミアを加算した。買い付け資金は主に銀行融資でまかなう。TOBの期間は30日から11月16日まで。ドコモは12月1日付でNTT出身の井伊基之副社長が社長に昇格し、吉沢和弘社長は代表権のない取締役に退く。

 発表によると、NTTは「機動的な意思決定を可能にする」ためドコモの完全子会社化が最善と判断。4月下旬にドコモ側に伝え、買い付け価格について協議を重ねていた。

 新型コロナウイルスの感染拡大が社会のリモート化を急速に推し進め、第5世代通信規格「5G」の商用サービスも始まった。世界的な競争の激化が今後も予想される中で、グループ一体の経営体制に改めることで、業績の足踏みが続いていたドコモの競争力強化を図る狙いがある。

 完全子会社化が実現すれば、親会社と子会社がそれぞれ株式を上場する「親子上場」は解消する。親子上場は子会社が資金を調達しやすいなどの利点もあるが、グループにおける経営判断の遅れにもつながる。子会社の一般株主と親会社の利益が一致しない問題もあり、近年は解消の動きが進んでいる。

 携帯電話業界を巡っては、菅義偉首相が通信料金の引き下げを官房長官時代から強く主張していた。一体経営によってドコモのコスト競争力の強化につながれば、携帯電話料金の値下げにつながる可能性もある。【本橋敦子、高橋祐貴】

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