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岡崎 武志・評『ちあきなおみ 沈黙の理由』『灯台からの響き』ほか

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◆『ちあきなおみ 沈黙の理由』古賀慎一郎・著(新潮社/税別1350円)

 ちあきなおみの全曲集やベスト盤のCDは繰り返し発売され、根強い人気を誇っている。引退と同義の長い沈黙から28年、復活を望む声は高まるばかりだが、その可能性はあるのか。

 これを読めばすべてがわかる『ちあきなおみ 沈黙の理由』を書いた古賀慎一郎は、ちあきの歌手活動最後の1年を含め8年間、公私ともに寄り添ったマネージャー。資料からではなく、自分で見聞きした事実のみの叙述だから強い。一言で言えば、最愛の夫・郷鍈治(ごうえいじ)氏の死去がすべてだった。

 所属事務所社長として、プロデューサーとしてちあきを支配したのが郷だった。ちあきもそれに身をゆだねた。二人の仲睦(むつ)まじさが著者の目で報告されているが、他を寄せ付けぬものがあった。それだけに死の悲嘆はあまりに深い。

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