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英下院、EU離脱協定の修正法案可決 5人の英元首相が反対

ジョンソン首相=ロンドンで2020年9月9日、AP

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 英下院(定数650)は9月29日、欧州連合(EU)と結んだ離脱協定の一部を英政府が一方的に変更することを可能にする法案を賛成多数で可決した。EUが「国際法違反」と強く反発し、党派を超えた存命中の5人の英元首相がそろって反対した法案は、英政府が協定に変更を加える際に英下院の承認を得るとする修正を加えた形で通過した。

 投票結果は、賛成340、反対256だった。今後法案は上院で審議し、可決されれば、エリザベス女王の承認を得て成立する。

 法案は、離脱協定に含まれる英領北アイルランドとEU加盟国アイルランドとの国境での通関業務や国家補助金のあり方などについて、英政府が一方的に変更できるとする内容が含まれている。

 英政府は9月9日に同法案を議会に提出。ジョンソン首相は「極端で非合理な協定から国を守るため、法的なセーフティーネットが必要」と説明した。しかし、EU側は法案の撤回を要求し、撤回しない場合は法的措置も辞さない構え。英国内でも保守党のメージャー、労働党のブレア両元首相が連名で「英政府の名誉を傷つけ、国に恥をかかせるものだ」と新聞に寄稿するなど、批判が広がっていた。

 英国とEUは現在、離脱後の移行期間終了(今年12月末)をにらみ、自由貿易協定(FTA)締結に向けた交渉を重ねている。この中で、双方の隔たりが大きいのが国家補助金などを巡る議論だ。ジョンソン政権は、FTA交渉が決裂した場合に、EUが離脱協定の条項に基づいて、北アイルランドとの間で取引などがある英企業への補助金を規制することなどを警戒し、協定変更を意図したとみられる。

 EUとのFTA交渉で妥結に至れば、英政府が法案の離脱協定に抵触する部分を削除するとの観測も浮上。上院での採決はFTA交渉の推移をにらみながら、12月になるとの見方も出ている。【ロンドン服部正法】

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