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マレーシアで政治混乱、収束見通せず 「裏切り」に多数派工作で対抗

マレーシアのムヒディン首相=ロイター

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 マレーシアで、政治の混乱が続いている。マハティール前首相が今年2月に辞任した後、後継を巡る権力闘争が発生。マハティール氏から離反して権力を掌握したムヒディン首相が3月に就任したが、下野したマハティール氏、アンワル元副首相らが下院で多数派工作を仕掛け、収束の気配が見えない。ムヒディン氏が2023年の任期満了を待たずに下院を解散し、総選挙に打って出る可能性も取り沙汰されている。

マレーシアのアンワル元副首相=AP

 「下院議員の過半数の支持を確保した」。アンワル氏は9月23日の記者会見でそう主張し、アブドラ国王と近く面会する意向を表明した。憲法は「国王が下院議員の過半数の信任を得ていると判断した議員を首相に任命する」と定める。アンワル氏は過半数の「詳細」を明かさなかったが、万一、国王が主張を認めれば、アンワル氏が新首相に任命される可能性がある。ムヒディン首相はすぐさま声明を発表し、「憲法で定められた手続きを踏まない限りは、ただの主張に過ぎない」と強く反発した。

マレーシアのマハティール前首相=クアラルンプールで9月4日、AP

 マレーシアでは18年の下院選で、マハティール氏率いる政党連合「希望連盟」が勝利し、独立以来初めてマレー系政党「統一マレー国民組織(UMNO)」からの政権交代を果たした。だが、マハティール氏によるアンワル氏への首相禅譲を巡り、内紛が発生。マハティール氏が今年2月に辞任すると、腹心だったムヒディン氏が裏切る形でUMNOと組み、3月に首相に就任した。UMNOは選挙を経ずに再び与党に返り咲き、マハティール氏やアンワル氏は下野を余儀なくされた。

 マハティール氏とアンワル氏も「首相禅譲」を巡って鋭く対立。しかし、「ムヒディン政権打倒」という点では一致している。マハティール氏は、下院での首相信任投票を要求するなどして、ムヒディン氏を揺さぶってきた。アンワル氏も多数派工作を展開し、UMNOなど与党勢力の一部議員からの協力を取り付けたとみられている。

 対するムヒディン氏の頼みの綱は、首相の「伝家の宝刀」とも言える下院の解散権だ。ムヒディン氏は23年の議員任期満了を待たずに下院の解散・総選挙に持ち込むことができる。9月26日に投開票された東部サバ州の議会選では与党側が勝利しており、地元メディアでは「ムヒディン氏が勢いに乗って解散に踏み切るのでは」との見方も出ている。

 95歳のマハティール氏は9月26日に記者会見し、高齢を理由に23年の下院選には出馬せず、議員を引退する意向を表明した。だが選挙が前倒しされた場合の対応は明言していない。【ジャカルタ武内彩】

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