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関西の大学で教壇に立つ気鋭の研究者4人が交代で時事問題について執筆します。

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日本人とBLMの意義=飯田健

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 大統領選挙が11月に迫る中、アメリカでは「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命は大切だ)」、通称BLM運動が続いている。この運動は、黒人に対する警察の不当な暴力に抗議するものであり、ほとんどの日本人には縁遠いように思える。しかし必ずしもそうではない。ここでは改めてその意義について考えてみたい。

 この運動が今年盛り上がりを見せたきっかけは、5月にミネソタ州において偽札使用容疑で警察官に拘束された黒人男性が窒息死した事件である。この事件の後、過去の同様の事件にも改めて注目が集まり、抗議運動は全米に拡大した。一部が放火、略奪など暴動に発展したが、ほとんどは平和的なデモだったと言われる。

 日本でも大きく報道されたように、テニスの大坂なおみ選手が犠牲者の名前が記されたマスクをつけて全米オープンに出場するなど、人々の間で運動への共感が広がった。調査会社ピューリサーチセンターの世論調査によると、9月の時点でもアメリカ人の過半数がBLM運動を支持している。

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