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今、皇室に思うこと

オンラインよりも行動を 問われる宮内庁の役割 静岡福祉大名誉教授・小田部雄次さん

梨本宮妃伊都子の日記。写真は1920(大正9)年1月19、20日のページ。弟や妹の発病や死去などが記されている=小田部雄次・静岡福祉大名誉教授提供

皇室にスペイン風邪を超える脅威

 新型コロナウイルスの感染拡大としばしば引き合いに出されるのが、1918~21年に世界中で大流行し、多数の死者を出したインフルエンザ「スペイン風邪」=ことば=だ。皇室では、昭和天皇が罹患し、死亡した皇族もいた。梨本宮(なしもとのみや)守正王妃伊都子(いつこ)(1882~1976年、47年に皇籍離脱)が当時の皇室の様子を日記に克明に記しているが、意外にも皇室の活動が大きく停滞していた様子はうかがえない。新年行事や観桜会といった行事はおおむね予定通り行われていた。

 大きな理由の一つとして考えられるのが、当時の皇室が「雲上人」とも称されたことが象徴するように、一般国民から隔たった別世界であり、感染リスクが低かったことだ。簡単に言うと、皇室と国民との距離は今よりも離れていた。

 一方で現代の皇室は国民とともに歩み、触れ合うことを重視している。さらに戦前とは比較にならないほど、皇族の数が減少し、高齢の方も多い。そうしたことを考えると、皇室にとって新型コロナはスペイン風邪を超える大きな脅威だろう。現在のような活動の停滞は皇室の存在意義に関わる極めて深刻な状況と言える。

 新型コロナを国難と位置づけ、上皇さまが東日本大震災の発生直後に出したようなビデオメッセージを天皇陛下に期待する声を耳にする。しかし、当時の…

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