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8月自殺者 前年比15%増 コロナで経済悪化、失業率とも相関 支援策急務

自殺した遺族の手記などをパネルで展示した東京都江戸川区の取り組み。相談先を記したパンフレットや関連書籍もそろえた=江戸川区立中央図書館で2020年9月1日午前10時59分、谷本仁美撮影

 新型コロナウイルスの感染拡大により、暮らしへの影響が深まる中で、自殺を防ごうという声が高まっている。警察庁によると8月の自殺者数(暫定値)は昨年同月比で15.7%増え、政府は「自殺リスクが高まる可能性がある」としている。どんな対策があるのか。

 「春に始めた飲食店に客が来ない。店を閉じないといけない」。今年7月、大阪市のNPO法人「国際ビフレンダーズ大阪自殺防止センター」に悲痛な声で女性が電話をかけてきた。感染拡大で客足が遠のき、状況は厳しい。「開店までどれだけ苦労をしたか」と、別の仕事に就く気にもなれず疲れ切っていた。7月から新型コロナに絡む相談が増え始め、相談件数は全体で3割ほど増えたという。

 東京都健康推進課は、都内在住・在勤者向けの自殺防止対策として電話やSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)での相談を受ける。3~7月の電話相談件数はやや増えており、SNSでは7月の相談件数は890件と昨年同月比で約20%増。同課は「相談件数は昨年より増えている傾向にある」とする。

 警察庁によると近年、自殺者数は減少が続いており、2019年は2万169人(確定値)と1978年の統計開始から最少になった。コロナ感染の「第1波」ピークの4月は昨年同月を17・7%下回ったが、7月は昨年並み、8月は251人増の1854人となった。うち女性は651人で昨年同月比40.3%増。政府は「7月以降、増加傾向の兆しが見られる」とし、対策強化を求めている。

 自殺者数はバブル崩壊後の90年代後半に急増するなど、経済情勢や失業率との相関関係が指摘されている。今年2月に2・4%だった完全失業率は8月には3・0%に上昇し…

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