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活用の時代に よみがえる「道鏡」 悪人返上、地元女性らが息吹

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「道鏡を知る会」の幾島一恵代表(中央)
「道鏡を知る会」の幾島一恵代表(中央)

 「悪人」の印象がついて回る奈良時代の僧侶、道鏡(?~772年)。その等身大の木像が今年、完成した。発願したのは、出身地である大阪府八尾市で「道鏡さんを正しく評価して」と40年前から活動を続ける「道鏡を知る会」の女性たち。奈良県のマスコットキャラクター「せんとくん」をデザインした彫刻家の籔内佐斗司・東京芸大教授が制作を担った。この秋、ゆかりの西大寺(奈良市)に奉納され、人々の祈りを受け止める存在となる。

 道鏡は八尾市南部を拠点とした弓削氏の出身で、奈良時代の女性天皇、孝謙上皇(後の称徳天皇)の看病禅師となって重用され「法王」の位に上ったが、称徳の死後に失脚した。「男女の仲となってたぶらかし皇位を狙った」などの伝説は後年の創作も多いが、戦前の皇国史観の下では大悪人とされ、その印象は今も根強く残る。

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