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天気急変、教えて雲博士 知識が防災に役立つ 気象庁研究官・荒木健太郎さん

インタビューに答える、気象庁気象研究所の荒木健太郎研究員=茨城県つくば市で2020年9月18日、宮本明登撮影

 近年、毎年のように豪雨や台風などによる風水害が発生している。今年は7月に九州豪雨があり、大きな被害をもたらした。激変しているように感じる天気のメカニズムや私たちが気を付けるべきことについて、気象庁気象研究所研究官の荒木健太郎さん(35)に聞いた。

 研究室を訪れると、さまざまな色や形をした雲の写真が壁一面に貼られていた。荒木さんは災害をもたらす雲や大雨・大雪などのメカニズムを研究する傍ら、多種多様な雲を撮影してツイッターで紹介している。この日も窓際から空を指さし、「手で太陽を隠して右上の雲を見てください」と記者に語りかけた。目をやると、虹色に光る雲。「あれが彩雲です」と笑顔で教えてくれた。

 荒木さんといえば、雲に関する著書を複数執筆し、新海誠監督のアニメ映画「天気の子」で気象監修を務めるなど今注目の雲研究者である。その荒木さんが最近、分析・研究したのが、九州豪雨の線状降水帯だ。線状降水帯とは、強い雨をもたらす積乱雲が次々と発生して線状に並ぶエリアのこと。「一つの積乱雲の寿命は30分から1時間程度ですが、線状降水帯では次々と新たな積乱雲が発生し、非常に激しい雨が数時間続きます」

 九州豪雨では、天気図に載らないこともある小規模な低気圧「メソ低気圧」が九州上空にある梅雨前線上に発生。大気中の水蒸気量が元々多かった前線の南側に、水蒸気を大量に含んだ風が吹き込んで大雨をもたらした。「今回の水蒸気の流入量は、17年の九州北部豪雨の2倍以上に上りました」と解説する。近年、豪雨災害の発生が増えているように感じるが、実際に1時間あたり80ミリ以上の「猛烈な雨」の最近10年間の発生回数は、1976年からの10年間と比べて1・7倍になっている。「災害はテレビの向こう側の出来事ではない。ハザードマップや自宅の備蓄品などを確認し、いざという時に備えてほしい」

 なぜ、豪雨は増えているのだろうか。「まだ研…

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