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余録

ヘリウムガスを吸ったワニに発声させる実験で…

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 ヘリウムガスを吸ったワニに発声させる実験で今年も日本人研究者が14年連続受賞したイグ・ノーベル賞である。「人を笑わせ、考えさせた業績」が授賞対象で、とくに日本人と英国人が受賞を喜ぶといわれる▲ただその中には、名前の元である「ignoble(イグノーブル)」、つまり「愚劣な」「不名誉な」という意味の受賞もある。たとえば今年の「医学教育賞」で、受賞者はトランプ米大統領、ブラジルのボルソナロ大統領ら9人だった▲新型コロナの脅威や科学的な知見を軽視してきた各国の首脳たちで、授賞理由はコロナ禍において「各国首脳が科学者や医師よりも生死に直接的効果があることを世界に教えたこと」。その筆頭格、トランプ氏の退院強行騒ぎだった▲「コロナを恐れるな」。入院先からホワイトハウスに戻ったトランプ氏は動画でそう国民に呼びかけた。医師団が「まだ危機を脱していない」と言うなか、何よりも「コロナに勝った強い指導者」の選挙戦復帰を急ぎたかったらしい▲周囲の感染リスクなど眼中にないトランプ氏は「コロナについて多くを学んだ。みんなに伝えていく」と、独自の「医学教育」を今後も展開するつもりらしい。そのホワイトハウスでは感染者が続発、クラスター発生地となっている▲信じられぬのは、これが本物のノーベル医学生理学賞受賞者を次々に輩出する国の政権中枢の実態ということだ。その目もくらむような落差から生まれた世界最悪の感染状況の犠牲者が気の毒でならない。

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