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米国の選択

トランプ米大統領が2020年大統領選への立候補を正式に表明し、再選に向けた活動を本格化させた。選挙スローガンは前回から「米国を偉大なままに」と変わったが、訴えの中身は変わらないまま。分断した政治状況の中で、自身の支持層の共感のみを追求するスタイルを貫く構えだ。

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2020年大統領選 トランプ氏、「コロナ克服」前面 劣勢に危機感

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トランプ大統領の退院に合わせて病院前に集結したトランプサポーターら=米首都ワシントン近郊で2020年10月5日、鈴木一生撮影
トランプ大統領の退院に合わせて病院前に集結したトランプサポーターら=米首都ワシントン近郊で2020年10月5日、鈴木一生撮影

 新型コロナウイルスの治療のため入院していたドナルド・トランプ大統領(74)が5日、ホワイトハウスに戻った。療養を続けながら執務に復帰する。高齢による病状悪化や周囲の感染リスクを承知で復帰を急ぐ背景には、11月3日の投票日まで残り1カ月を切った大統領選で、対立候補のジョー・バイデン前副大統領(77)にリードされる情勢への強い危機感がある。

 5日夕、トランプ氏の退院を前に、病院の玄関には照明器具が設置されていた。建物を出る同氏の姿を確実にテレビカメラに映すためだ。病院を後にし、大統領専用ヘリコプターでホワイトハウスに降り立ったトランプ氏は通常の入り口から住居棟に入らず、わざわざ外階段から2階バルコニーに上り、撮影用に並べられた国旗の前で敬礼ポーズをとった。

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