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論点

なくならない施設虐待

 障害者施設の職員による虐待事案が増加している。4年前に入所者19人が元職員によって殺害される事件が起きた神奈川県立津久井やまゆり園でも今年、職員による虐待の疑いや不適切な支援が指摘された。入所施設での虐待はなぜなくならないのか。設置者や運営法人がすべきことは何なのか。【聞き手・上東麻子】

 障害者施設従事者による障害者への虐待は全国で増え続けている。厚生労働省によると、2018年度の相談・通報件数は2605件、認定件数592件、被害者は777人でいずれも過去最多を更新した。障害者虐待防止法ができてから18年度までの虐待件数を分析すると、「障害者支援施設(入所施設)」の23%で虐待が起きている割合になる。次いで多いのは重度心身障害者の入所施設で19%。一方、通所施設は2~5%。入所施設で虐待が起きやすいことを踏まえ、対策を講じなくてはならない。

 虐待が起きやすい理由は、施設が「密室」であること。家庭内の児童虐待と似て外からは見えにくい。施設では食事、入浴、日中活動と時間が決まっており、職員と利用者の間に管理する、されるという上下関係が作られやすい。

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残り4008文字(全文4488文字)

上東麻子

1996年毎日新聞入社。佐賀支局、西部本社、毎日小学生新聞、東京本社くらし医療部などをへて2020年から統合デジタル取材センター。障害福祉、精神医療、差別、性暴力、「境界」に関心がある。日本新聞協会賞を受賞したキャンペーン報道「旧優生保護法を問う」取材班。共著に「強制不妊」(毎日新聞出版)。散歩とヨガ、ものづくりが好き。

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