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社説

政府の皇位継承議論 もはや先送りはできない

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 秋篠宮さまが皇位継承順位1位の皇嗣(こうし)になられたことを内外に示す「立皇嗣の礼」が11月8日に行われることが決まった。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、4月の予定が延期されていた。

 政府は代替わりの最後の儀式と位置づけている。儀式が終われば、安定的な皇位継承を巡る議論を本格化させると説明してきた。

 そもそも2017年に成立した退位特例法の国会付帯決議は、安定的な皇位継承などの議論を退位後速やかに行うよう政府に求めている。

 しかし安倍政権は議論を先送りし、結論を出さなかった。

 天皇陛下より若い皇位継承資格者は54歳の秋篠宮さまと14歳の長男悠仁(ひさひと)さまの2人しかいない。

 皇位継承を巡る議論の最大の論点は「女性天皇」や、父方に天皇がいない「女系天皇」を認めるかどうかだ。

 菅義偉首相は官房長官時代に「男系継承が古来、例外なく維持されている重みを踏まえ、検討していく」と述べ、慎重な姿勢を示していた。当時の安倍晋三首相の意向を踏まえた見解とみられるが、首相就任後は自身の考えを明らかにしていない。

 自民党内には女性・女系天皇に反対する意見が根強いものの、容認とも取れる発言もある。

 河野太郎行政改革担当相は8月、「現皇室で男系を維持していくには、かなりのリスクがあると言わざるを得ない」と述べ、議論を急ぐべきだとの認識を示した。

 二階俊博幹事長も昨年、「男女平等、民主主義の社会を念頭に考えていけば、おのずから結論は出ると思う」と語った。

 各種世論調査では、女性・女系天皇を容認する意見が7割前後に上っている。小泉政権下の05年には、有識者会議が女性・女系天皇を認める報告書をまとめたこともある。

 コロナ禍で天皇、皇后両陛下が国民とふれ合う機会は大幅に減った。国民にとって大切な存在であることを改めて感じている人も多いのではないか。

 皇位継承の議論をこれ以上、先送りすることはできない。

 政府はオープンな議論を通し、できる限り早期に結論を出す責任がある。

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