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初の被告人質問は「異例の展開」に 座間9人殺害事件 10月7日公判詳報2

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9人の遺体が見つかった白石被告が住んでいたアパート=神奈川県座間市で2017年11月11日、本社ヘリから和田大典撮影
9人の遺体が見つかった白石被告が住んでいたアパート=神奈川県座間市で2017年11月11日、本社ヘリから和田大典撮影

 神奈川県座間市のアパートで2017年に9人の遺体が見つかった事件で、強盗・強制性交等殺人罪などに問われた白石隆浩被告の裁判員裁判は10月7日午後、東京地裁立川支部で初の被告人質問があった。被告の語った言葉とは。

弁護人の質問に答えず

<午後1時、東京地裁立川支部101号法廷>

 白石被告は4人の刑務官に囲まれ、証言台の前に座った。淡い緑色の作業服のような服を着て、白いマスクを着用している。

 まず、弁護人の男性が質問に立った。

弁護人「一連の事件が発覚して3年がたちます。(被告は)弁護人に『早く裁判を進めてほしい』と言ってきた。覚えていますか」

被告「……(無言)」

弁護人「今の心境はどうでしょう」

被告「……(無言)」

 たまりかねて矢野直邦裁判長が声を掛けた。

裁判長「聞こえていますか」

被告「はい、聞こえているのですが」

 白石被告は首を少し右に傾けて話した。弁護人が質問を続けた。

弁護人「弁護人の質問には答えませんか」

被告「はい。はい、答えるつもりはありません」

 弁護側の質問は約7分間で終わり、休廷になった。被告が起訴内容を認める一方、弁…

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