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滝野隆浩の掃苔記

約束だからここに来た

故・小俣史織さんの遺影の前で話をする内藤いづみ医師

 <滝野隆浩の掃苔記(そうたいき)>

 約束だから、ここに来た。本人は、もう、いない。でも約束は守りたかった。

 甲府市の在宅ホスピス医、内藤いづみさん(64)は9月26日、小俣史織さんの四十九日法要に出た。お盆の前、33歳の若さで亡くなった。クリニックから車で30分ほどの史織さんの実家の寺。敷地内に最期をみとった自宅もある。

 昨年9月、治療が困難とされるがんが見つかった。回復を信じ、史織さんは抗がん剤治療を受けて闘った。全身を襲う激痛。吐き気。水も受け付けない。東京の専門病院、地元の大学病院を経て、内藤先生を紹介された。著書をたくさん読んで「この先生だ」と思った。一方、内藤先生はできることはあるのかと悩んだ末、史織さんの前向きな姿勢に打たれ引き受けた。それが今春のこと。

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