地方銀行再編、菅首相で加速? 厳しい経営環境、選択迫られ地銀は戦々恐々

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十八親和銀行の合併記念式典に臨む森拓二郎頭取(左端)ら=長崎市銅座町で2020年10月1日午前8時13分、今野悠貴撮影
十八親和銀行の合併記念式典に臨む森拓二郎頭取(左端)ら=長崎市銅座町で2020年10月1日午前8時13分、今野悠貴撮影

 「地銀は数が多すぎる」と言及してきた菅義偉氏の首相就任で、地方銀行の再編が政策の主要なテーマに急浮上した。11月には地域内の貸し出しシェアが高まっても独占禁止法を適用しない特例法が施行され、金融庁は特例法の活用を地銀に促していく構えだ。当の地銀側は「再編だけが解決の手段ではない」「新型コロナウイルス対応のさなかの発言に違和感を抱く」と、政府の前のめりな姿勢に戦々恐々としている。

 「地銀を取り巻く経営環境は年々厳しくなっており、このままでは店舗網を維持できなくなる。合併してコストを劇的に下げる方が将来的に良いのではないかと決断した」。いずれも長崎県を地盤とする十八銀行と親和銀行が1日に合併して誕生した十八親和銀行の森拓二郎頭取(旧十八銀行頭取)は、合併に至った経緯をこう振り返る。

 地銀を取り巻く経営環境は厳しさを増している。日銀の超低金利政策で本業である貸し出しの利ざやは減少。もともと都市部より人口減少が先行する地域も多く、縮小する地域経済は地銀の体力を奪っていく。旧十八と旧親和の両行が同じふくおかフィナンシャルグループ(FFG)の傘下に入り、十八親和銀行が実現したが、いずれも長崎県内の資金需要の先細りを念頭に単独での生き残りが困難と判断したものだ。

 旧十八銀行のFFG入りと、その後の旧親和銀行との合併については、2016年に計画が発表された後、公正取引委員会が長崎県内での融資シェアの高まりによる寡占化を懸念して審査が長引いた。そこで地域内のシェアが高まっても統合や合併をしやすくしようと、11月に施行される特例法は、統合後の収益性などの要件を満たせば独禁法の適用からの除外を認める。

 菅首相は就任直後、麻生太郎…

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