旧石器発掘捏造(ねつぞう)事件が発覚して20年がたち、その後の研究状況が気になる。日本列島の旧石器時代研究で、飛躍が感じられるのが沖縄だ。その原動力の両輪が石垣島の白保竿根田原(しらほさおねたばる)洞穴遺跡と、本島の南部・南城市のサキタリ洞遺跡である。
前々回、アジアを代表する旧石器人骨の港川人(2万2000年前)を紹介した。ただ、石器などの生活遺物がなく、考古学的評価の難しい状況が続いてきた。そこに、2009年に発掘が始まったサキタリ洞が風穴を開けた。沖縄の旧石器遺跡では例外的に、生活痕跡の宝庫だったのだ。
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